『どのような歯科衛生士になりたいのか。在りたい歯科衛生士像』
皆さま、厳しい冷え込みが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
昨年中はお世話になりました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて今回は予告通り、「Jokanスクール2020 四国教室 4日目」の研修の様子をお知らせいたします。
4日目は最終日です。
研修内容は、基礎トレーニング・シャープニングの総復習と受講生のミニ発表です。
ミニ発表のテーマは
「どのような歯科衛生士になりたいのか。在りたい歯科衛生士像」です。
皆さま、こんなことを考えながら仕事をしていますか?
歯科衛生士になったばかりのころ、考えたかもしれません。
でも、多くの歯科衛生士は日々の診療や生活の中で、このことを忘れてしまいます。
毎日診療だけでも大変ですし、家庭のある方は家事や育児も加わります。
私自身もずっと忘れていました。
思い出したのは、2010年Jokanスクールの学習発表会のスライドの作成した時でした。
今回の研修は4回で終わりです。
この4回の研修でシャープニングマスターを目指すなら、4回の研修時間全て、手を作るための
基礎トレーニングとテスティング・シャープニングに費やした方がよかったと思います。
ですが、そうはしませんでした。
ベーシックコースと同じように、「クレド唱和・エールの交換・ラジオ体操・セルフチェック」
そして「ミニ発表」を最終日のスケジュールに入れました。
それは、受講生の皆さんに考えて欲しかったから、気づいて欲しかったから
「どのような歯科衛生士になりたいですか?在りたい歯科衛生士像は?」
「どのような人生を送りたいですか?そのために、これから何をしますか?」
そう問いかけかけたかったからです。
ミニ発表で受講生が発表してくださったことは…
◇ 患者に寄り添った考えができる歯科衛生士
◇ この人だから続けて来たい!と思ってもらえるような歯科衛生士
◇ 子育て世代のDHとして、又、働き続けている限り(DHである限り)
私はパートだし...と一歩二歩下がった変化の少ないDHを目指すのではなく、
一人前のDHになるために常に色んな事にチャレンジをして自分の可能性を自分で
見つけていける誰からも愛される歯科衛生士を目指していきたい。
今回の研修で学んだことは…
◇ 反復練習の大切さ
◇ アウトプットすることで理解が深まる
◇ 基礎を繰り返し見返すことで、自分の癖を修正できる
◇ 記録をつけると改善点が明確になる
◇ わかってできることや学ぶ事への楽しさを習得した
◇ 以前より仕事が楽しいなと思える
◇ 歯科衛生士は患者さんと付き合いの長い職種で、こんな仕事は探しても
なかなか見つからない、とてもやりがいのある仕事と再確認した
◇ 経験を積み重ねることが大切でDHの良さ・味を知っている人は少なく、
自分もその中の一人でまだまだ半人前だと気づかされた
◇ 仕事に対する目的意識が強くなった
◇ 医療従事者としての責任を感じるようになった
こんなにたくさんのことを、発表してくださいました。
意識が変わりました。
歯科衛生士は技術職です。
(人間力や知識もとっても大切ですが、技術なしでは患者さんの口腔内を回復させることは
できないと私は思います。)
シャープニング・SRP技術を習得するのは大変です。
毎日の臨床でたくさんシャープニングをして、SRPをして、トレーニングの継続も必要です。
何年もかかって、少しずつできなかったことができるようになっていきます。
私自身もまだゴールまで行きついたとは思っていません。
これまでJokanスクールを受講された方やこれから受講しようと思われている方や院長先生、
どうか成果を焦らないでください。
シャープニングを習いたてのころは、シャープニングに時間がかかってスケーラーを消耗
させてしまうかもしれません。
SRPに時間がかかってしまうかもしれません。
目に見える成果は、なかなか見えてこないかもしれません。
ですが、患者さんのことを想って、患者さんの将来のことまで思いやって仕事をしていく、
そうすると、きっと結果は変わってくると思うのです。
患者さんだけでなく、その人自身も、それを見ている周りの人も。
もしかしたら医院も。
皆さま、イソップ寓話「3人のレンガ職人」はご存知でしょうか。
1番目のレンガ職人:目的なくレンガを積んでいる
2番目のレンガ職人:生活費を稼ぐのが目的(家族を養うため)
3番目のレンガ職人:世の中に貢献する(歴史に残る大聖堂を造っている)
より良い仕事をしようとその仕事に積極的にかかわる姿勢が生まれる。
人それぞれでいいのだと思います。
でも3番目のレンガ職人のような歯科衛生士が増えてくれると嬉しいです。
人生長いです。毎日がんばらなくても、がんばったり休んだりその繰り返しでいいと思います。
私もがんばったり、ダラッとしたりです。
今回のように受講生の成長を目にしたり、こんな素晴らしい発表を聞かせてもらったり、
患者さんが笑顔で帰られる姿を見たとき、「がんばってよかった」と思えるのです。
「有難い」ですね。
2021年、今年もどうぞよろしくお願いいたします。