2018.11.26更新

皆様、こんにちは。
Jokanスクール アシスタント講師の田村 愛です。
日毎に寒気加わる季節になりましたね。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

先週はJokanスクール大阪校研修の9日目でした。
4月の入校式で出逢った仲間たちと共に研修を重ね、各期ともそれぞれのカラーが見られるようになってきました。


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こちらの写真は各期がそれぞれトレーニング時にわからなかった所をホワイトボードに書き上げたものです。
どうすれば出来るようになるか?自分とは何が違うのか?
それぞれ真剣に考え、取り組んでいる姿はとてもかっこいいものです。


今回の研修の中で私が感じたことは「基礎の大切さ」です。
「基礎が大切」というのは勉強やスポーツなどでもよく耳にする言葉かと思います。

改めて、「基礎」の意味を調べてみました。
 ①ある物事を成り立たせる、大もとの部分。
 ②建造物の荷重を支持し、地盤に伝える最下部の構造物。土台など。

例えば、土台がしっかりしていないと、家は建てられないですよね。
私たち歯科衛生士の技術も同じなのだと思います。
チェアポジション・把持方法・レスト等々… 一つ一つに基礎があります。
これらはSRPを成り立たせるために、必要な基礎です。

上手くいった時というのは、偶然ではなく、その物事の基盤をきちんと固められているからではないでしょうか。
反対に上手くいかなかった時は、基礎を疎かにしていることが原因であるのかもしれません。

人間ですので、「面倒だな~」「これくらいでいいかな」という気持ちが湧き出てくることはあります。
私はそんな時、今取り組んでいる物事の基礎は何なのか?基盤をきちんと固める為に自分がするべきことが何なのか?ということを意識するようにしています。
そして、安定した基礎になるように、自己流になっていないか?を見直していくことも大切だと思っています。


受講生の皆さんの様子を見ながら、こんなことを考えた研修時間でした。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.11.15更新

皆様、こんにちは。
Jokanスクール講師の湊ゆかりです。

今回は私の勤務する歯科医院での出来事をお話します。

数カ月前、私の勤務する歯科医院に初診の患者様がいらっしゃいました。
主訴は「歯がグラグラする」でした。
口腔内を拝見すると大臼歯は既に欠損しており、残存歯は15本、義歯の装着はありませんでした。

私:「歯科治療はお久しぶりですか?」
患者様:「いいえ、2週間くらい前に歯石を取ってもらいました。定期検診も受けていました。」
私:「入れ歯を作ったことはありますか?」
患者様:「いいえ、ありません。」
私:「歯のないところに何か入れた方がいいというお話は聞かれましたか?」
患者様:「いいえ、グラグラしていた歯を抜いただけで、そんな話は聞いていません。」
少し疑問に思いながらも、歯周組織検査をすることにしました。
私:「これから、歯周病の検査をします。これまでも、されたことがあるかと思いますが…」
ここまでお話すると、患者様が不思議そうなお顔をされました。
プローブをお見せして、さらにプロ―ビングの説明をしました。
患者様:「そんな検査をしたことはありません。」
私:「歯周病の検査をしたことはないんですね。では歯周病についてのお話をお聞きになったことはありますか?」
患者様:「いいえ、ありません。」

欠損部は歯科医院で抜歯をしたところと、自然脱落をしたところもあるようでした。
縁下歯石を取ったことはないようでした。
定期的にクリーニングを受けているのに、歯の動揺が進んでいくことに疑問を感じ転院を考えられたようでした。

この後、一週間くらいして受診された初診の患者様も、自然脱落するほどの重度の歯周炎なのに、歯周組織検査をしたことも歯周病の説明を聞いたこともないとおっしゃいました。

またしばらくして来院された別の初診の患者様です。
「歯周病だと思い先生に相談したが、『歯周病は治らないので治療方法はない』と、言われました。歯がグラグラして噛めません。」

3名の方は、今もきちんと通院されています。
歯周病や齲蝕を放置して、ブラッシングもしたりしなかったり、このような患者様もいらっしゃいますが、この3名の方は違います。
治したいと思い歯科医院を受診されたのに、治療をしてもらっていない。
もっと早く治療を受けることができていれば、失う歯がなかったかもしれないのに。
前担当医・歯科衛生士は困っている患者様に対して何も感じなかったのでしょうか。
歯科衛生士は医院の方針だからとそれに従っていたのでしょうか。

患者様に申し訳なくて、腹が立ちました。
もちろん、きちんと治療をしている医院もたくさんあると思います。
でもきっとこんな医院もたくさんあるのでしょうね。
とても残念ですが…

Jokanスクールの基本理念の活動指針に
「歯科衛生士として患者の口腔内の回復、維持できる人財を育てます。すべての結果は患者の利益によって計ります」
という一文があります。

私自身もそれを目指してこれまで学んできましたし、受講生の皆さんにもそうなって欲しいと思って指導にあたっています。
患者様に良くなって欲しいという気持ち、そのために自分ができる最大限のことをしようという気持ち
この気持ちが大切なのではないでしょうか。

ここまで私のblogをお読みいただいてありがとうございました。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.11.06更新

皆さま、こんにちは。講師の中村和恵です。

以前、歯科衛生士の離職について「なぜ歯科衛生士をやめてしまうの?」というブログ記事を書きました。歯科衛生士の離職による人手不足に悩む医院が多いというものでした。

本日は、歯科衛生士の離職理由についてもう一歩踏み込んだ知られざる事実をお伝えしようと思います。


離職理由についてですが「本音とたてまえ」があることが、ある調査によって浮き彫りになっています。では、歯科衛生士の離職理由の本音とはいったいどのようなものなのでしょうか?

特に注意が必要なのは「結婚」という退職理由です。この理由を鵜呑みにしては危険なのです。次の記事をお読みください。

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これは、今年の9月に河北新報に掲載された宮城県歯科医師会の調査結果です。歯科衛生士に退職理由や辞めたいと悩む原因のアンケート調査を行ったところ歯科医側は「結婚」と答えているに対し、歯科衛生士側は「人間関係」―「労働条件」と回答していることがわかります。


詳しい記事はこちら⇒https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201809/20180924_13015.html?fbclid=IwAR3OpzQe82P-Cpr-_Q1HTZjskDgAPfre8c1CVOVL54atf_bOlqPCPtZLtew

 

この調査結果から、実際に歯科医院に告げる離職理由の裏に、隠された本音が見えてきます。その本音とは、表面上は結婚退職であっても「もう仕事をしたくない」と思っているのです。


私のように長く歯科衛生士を続けていると、女性スタッフからこんな声を聞くことがあります。「仕事をしたくないから結婚をしようかなぁ...。」 お付き合いをしている方がいる場合、結婚を逃げ場にしたくなるのでしょう。(安易に逃げ場として結婚を選んだ場合、私生活がどうなるかは想像できますが。)

 

人間関係に疲れてしまい、過酷な労働条件の医院を愛する気持ちも無くなり、やりがいも見つけられず離職してしまうのが本音なのです。それらの本音は「結婚退職」という差し障りのない言葉に置き換えられ、医院側に伝えられるのです。


それでは、そうなる前に離職を防ぐ手立てはないのでしょうか?離職を予防する手立てとして次の3つのことが効果的と考えます。


1つ目は、意見のしやすい人間関係を作ること。
何より「挨拶」が大切です。挨拶を軽んじてはいけないのです。気持ちよく挨拶をするためには日頃から笑顔や丁寧な言葉づかいなど小さな積み重ねが必要になり、お互いの距離感がぐっと近くなり意見も言いやすくなります。


2つ目は、イライラした感情を言葉や態度に出さないようにすること。肯定的な言葉で会話することを心がけると職場の雰囲気は良くなります。建設的な話し合いや、信頼関係を築く上でも大切です。

3つ目は、感謝の心を持つこと。
人間関係が悪くなってくると、つい相手に対して否定的になりがちです。「ありがとう」や「ごめんなさい」が素直に言えなくなり状況はさらに悪化します。「ありがとう」と感謝の言葉を口に出して伝えることも重要なのです。


以上のようなことを日々意識するだけでも、今回の統計調査のような歯科医と歯科衛生士の離職理由の認識のズレはなくなっていくと私は考えています。歯科衛生士というキャリアを捨ててしまう人が少しでも減ることを願います。

次回は【歯科衛生士が辞めない歯科医院とは?】について書こうと思います。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

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「次の世代の育成に情熱を燃やしたい」と
次のステージに向かっていこうとされている方を応援いたします。

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