講師Blog:『体得するからこそ広がる世界』(工藤 彩加)
2020.02.15更新
皆さま、こんにちは。
Jokanスクール講師の工藤です。
最近、様々な種類のスケーラーを手に取り特徴を伺う機会がありました。
歯科衛生士の業務にはスケーラーは必須です。
中でもキュレットスケーラーは私にとってとても大切な仕事道具です。
グレーシーキュレットの特徴は
1 グレーシーキュレットは、1940年代にドクター・クレイトン・グレーシーが考案した部位別のグレーシーキュレットである。
2 ブレードの片方のみにカッティングエッジがある。
3 作業する部位ごとに、番号で分類されている。
4 第一シャンクを歯面(歯軸)に平行に合わせると、刃部が自動的に適正角度になるようにつくられている。
5 フェイスは20度に傾斜している。
6 カッティングエッジの内角は70度である。(外角20度がシャープニング時のストーンの角度である)
などが挙げられ、現在では各メーカーがそれぞれに改良を重ね多くの種類のキュレットスケーラーを私たちは手に取ることができます。
素晴らしいスケーラーがたくさんある中で確信したことは、グレーシーキュレットの特徴を理解し駆使できる手ができていないと道具を使いこなすことは難しいということです。
どんなに持ちやすく操作しやすいスケーラーが開発されても、使い手側の手が、しっかりとレストを立てれない指だと最大限の効果が得られないだろうなと感じました。何より自分の手を傷めてしまう恐れがあります。この感覚はスクールで手を作り、今もまだトレーニングを行い(何もしないと衰えます)手先のセンサーを最大限に感じ取ろうとするからこそ確信を持てたことだと気付きました。
だからこそ、それぞれのメーカーのスケーラーの特徴に合わせ、症例に合わせスケーラーを選択できるのだと思います。
“選べる自分になる”って嬉しいですね。
技術を学び、体得していくってこう言うことなんだろうなと。
以前の私は、正しいスケーラーの把持もできていませんでした。
歯牙の根面にスケーラーの刃がかかっているかどうかも分かりませんでした。
歯石を弾く感覚さえも知りませんでした。
この「???」が、ある瞬間に「この感覚だ!!」と開ける瞬間があります。
残念ながらこの“感覚”は自身の体験からしか感じ取ることができません。
だからこそ、多くの歯科衛生士の皆さんに自身の体験で感じ取り体得する喜びを知ってほしいと思います。
受講生の皆も4月からのトレーニングの成果が指に現れるようになってきました。
1段成長すると視えるもの、感じ取れるものが広がります。
きっと4月よりも臨床での成果も感じていることでしょう。
3月までの残りのトレーニング日数を有意義な時間にして、臨床の楽しさをどんどん感じて欲しいなと思います。
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