2018.10.05更新

多くの歯科衛生士は、患者さまから「歯石取りは痛いから嫌だ」と言われてしまう経験があります。
歯周ポケットが深くなればなるほど、歯石取りは難しくなり患者に痛みを与えるリスクがありますよね。そのため、深い歯周ポケットの歯石取りには必ず『麻酔が必要!』と思い込んでいる歯科衛生士も少なくありません。
今日は深い歯周ポケットでも麻酔なしで痛みを与えない歯石取りができるヒケツについて書こうと思います。


『テストスティックを見れば歯石取りが上手いか下手か分かる?!』

歯周ポケットの中の歯石を取るにはキュレットスケーラーという先端に小さな刃がついた道具を使います。そのキュレットスケーラーの切れ味をチェックする道具がテストスティックです。長さ8cmくらいのプラスチック製の棒です。刃先を軽く押し当て切れ味を確かめます。この切れ味を確かめる作業をテスティングといいます。

 

【テスティング】の様子

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<テストスティック>

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上記は、あるふたりの歯科衛生士が使っていたテストスティックの画像です。
あなたの使用しているテストスティックはA・Bどちらに近いですか? Aは軽く刃先を当てるだけで刃が付いているかを確かめています。一方Bは、力を入れてガリガリとキズをつけています。Aのテストスティックの人は患者に痛みを与えない人です。AとBは、指先に伝わる触感を繊細に感じ取っているかどうかの違いがあるのです。
なぜAのようになることが痛みを与えない歯石取りに繋がるのでしょうか?それには3つのことが必要になります。
1つ目は、しっかりと安定したレスト(固定となる指)
2つ目は、自由に動かせる腕
3つ目は、軽く触れただけでも切れ味が分かる繊細な指先の感覚です。

この3つは、歯周ポケットの中に付いている歯石を取る時にも必要なポイントになります。だからテストスティックの状態と、その人の歯石取りの状態とは一致するのです。つまり、深い歯周ポケットの歯石取りを上達させるには、スケーラーを研ぐことやテスティングを上達させることが不可欠なのです。

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私のテストスティックの状態です。新品と並べてみましたが細かなキズが付いていると思います。先ほどの深いキズが付いたテストスティックと比べていかがでしょうか?

研修では、このようなテスティングができるようになるために、一人ひとり丁寧に指導しています。

 

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実際の臨床でも、ほぼ麻酔なしで歯周ポケット内の歯石を取ります。おのずと丁寧な器具操作になっていきますが、患者様の中には、うとうととする方もいます。
テスティングで繊細な指先の感覚を養う。歯石取りの上達と密接に関わっているのです。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.09.25更新

私はどこかで買い物をしたり、病院へ行ったりした時にはスタッフの方の対応や心温まるコミュニケーションに心が打たれます。
沢山いるお客さん、または患者さんの中でもその時間だけは私を見てくれていることが伝わるのだと思います。
それらは「またこの方に会いたいな」「この方に対応してもらいたいな」と思う大きな要因です。


歯科衛生士になった頃は口腔内にばかり目がいき、患者さん自身をみることができていませんでした。

「想いを言葉にのせる 想いを手にのせる」

これは私がアドバンスコース受講生の時に上間トークでお聴きした言葉です。

この言葉を聴いた時に「なんて素敵な言葉なのだろう」と思いました。
私に必要な言葉がふっと降りてきたのを感じました。
それ以来とても大切にしている言葉です。

「患者さんに笑顔になってほしい!」
「当院に来て良かったと思ってもらいたい!
「患者さんにきちん向き合って、治したい!」

様々な想いを言葉にのせて、手にのせて、日々診療しています。


ある日、メインテナンスの患者さんに
「いつも丁寧に診てくれてありがとう。私、明日から自分の仕事を見直そうと思うわ~」というお言葉を頂きました。

本当に嬉しくて嬉しくて!!

最近では、「仕事楽しそうやな~」なんて言って下さる患者さんもいます。
そうなのです!私は仕事が楽しいのです!

少しでも患者さんに私の想いが伝わったのかなと思える瞬間でした。

「この人に診てもらいたい」
「この人なら安心して話ができる」

そんな人でありたいと思います。

もちろん、うまくいくことばかりではありません。
しかし、何かあったときにはこの言葉を思い出し、自分の想いに立ち返ろうと思っています。

素敵なお言葉を下さった上間校長には感謝です。


最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.09.18更新

皆様、こんにちは。Jokanスクール講師の湊ゆかりです。

前回は、研修最終日12目を終えて(最終試験3週間前)「今回は合格を見送ろう」と思ったところまででした。
今回はその続きです。

「半年か一年補習を受けて、再試験を受けよう」そう思っていました。
その一週間後だったでしょうか。
同期26期生5名集まってトレーニングをすることになりました。
その時もまだ、一番最初に習ったドロッピングモーションの感覚すら掴めていませんでした。
私のために、みんなが一生懸命教えてくれました。それでもまだよく分からないままでした。
帰り際「私はやっぱり、無理そう。今年は諦めるよ。」そう言う私に、
「そんなこと言わないで、みんなで一緒に合格しよう」と26期生のみんなが励ましてくれました。
「やっぱり諦めない。最後までがんばろう」

トレーニング時間を増やしました。
診療前、お昼休み、診療後、のマネキントレーニング。
基礎トレーニングは帰宅してからや信号待ちの間も、少しでも時間があったらひたすらトレーニングを続けました。
マネキントレーニングは一日3時間、右手の人差し指はグローブをつけていても擦れて皮が剥けてしまいました。
それでも、最終試験までもう少しだからと、ひたすらトレーニングを続けました。
最終試験のもう、数日前だったと思います。
「あれっ、今できたかも」そう思った瞬間がありました。
私の「分かって出来た」瞬間でした。
ですがその時はまだ確信はありませんでした。

そして、2010年12月いよいよ最終試験です。
まずは筆記試験です。筆記試験ですら緊張します。ペンを持つ手が震えます。
深呼吸をして気持ちを落ち着けて、なんとか筆記試験を終えました。
次は実技試験です。
さらに緊張、スケーラ―を持つ手は震えます。逃げ出したい気分です。
気がついたら終わっていました。
今振り返っても、自分がどのくらいできたのか、あまり覚えていません。

帰り道、研修会場の医院を振り返りました。寒い日でしたが、お天気のいい日で青空だったことを今でも覚えています。
「できるだけのことはやった。我ながらよくがんばった。」清々しい気持ちで研修会場を後にしました。

ですが、合格している自信は全くありませんでした。
最終試験後は、1時間くらいに減らしましたがトレーニングは続けていました。

そして、修了式の日を迎えました。
この時にもらう修了証に合格の印があれば合格です。
一人ずつ名前を呼ばれて、修了証を受け取ります。
受け取ったときは怖くて確認しないまま、閉じました。
少ししてやはり気になって見てみると、「あれっ、ハンコがある。もしかして合格?」
各賞の発表が始まりました。
トップトレーニング賞で私の名前を呼ばれました。
「あれっ、合格?受賞?」
合格や受賞が目的ではありませんが、やっぱり嬉しい‼

子供の頃から思いおこしても、こんなにがんばった一年はありませんでした。
当時勤務していた医院でJokanスクールを受講したのは私が初めてで、分からないことがあっても教えてもらうことはできません。分からないことばかりで、挫けそうな時もありましたが、同期の仲間たちのお蔭で一年間がんばり抜くことができました。
Jokanスクールを受講したお蔭で、年齢も住んでいる地域も違いますが、大切な仲間ができました。

医院にJokanスクールを受講した先輩がいると心強いとは思いますが、初めての受講でも大丈夫です。
同期の仲間達に出会えます。
分からなくて一人で写真や映像を見て、考えながらトレーニングをする時間、これも自分の力になります。

「分かって出来る」一年間の道のりは大変でしたが、Jokanスクールを受講することで得たものがたくさんあります。
技術や知識だけではありません。
香川県からほとんど出たことのない、とても狭かった私の世界が広がりました。
たくさんの出逢いがありました。
Jokanスクールを受講していなかったら、私はどうしていたのでしょうか。

皆様にもきっとたくさんの出逢いが待っています。
皆様の受講をお待ちしております。

私のblogを読んでくださってありがとうございました。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.09.06更新

資格を持っていても、その多くの人は歯科衛生士として働いていません。
歯科衛生士登録者数は約25万人いるのにも関わらず、そのうち実際に働いているのは12万人という現実があるのです。
しかも歯科衛生士は離職率が高いと言われています。
ある統計調査によるとその、やめる理由の第1位は「出産と育児」だそうです。仕事を持つ多くの女性がぶつかる問題でもありますよね。
そして、再び仕事をしようと思っても、一番の障害になっているのは「勤務時間」だそうです。

私も2人の子育てをしながら歯科衛生士として働いていたので、家庭と仕事の両立が、いかに大変かがわかります。
今日は、多くの歯科衛生士が乗り越えなければならない子育てと仕事の両立について書きたいと思います。

私は24歳で第1子を授かりました
当時、多くの患者さんが来院する歯科医院で働いていました。歯科衛生士は私ひとり。
スタッフの数も少なく、ひとり抜けるとそのしわ寄せが他のスタッフにのしかかってしまいます。
小さな医院では長期の休暇を取ることは難しいですよね。

途中、入院をしながらも臨月に入るまで仕事をし、無事に出産。
産休制度を使いましたが補充のスタッフもいないこともあり、産後6ヶ月でフルタイムで職場復帰をしました。人がいないことが復帰の1番の理由でした。

私の場合、主人の母が子供をみてくれたこと。支えてくれる人が身近にいたことが、フルタイムでの復帰を可能にしました。
それから3年後に2人目を出産。その時には産休に加え育児休暇を取れるよう、働く環境が整備されていました。

育児休暇後はパート勤務に変更しましたが、ここでの勤務時間の選択にも人手不足が影響しました。歯科医院は夕方以降の歯科衛生士不足が顕著なのです。
その時間に人手が必要だということは痛いほどわかっていました。
そこで私は、夕方から最後までの時間を含むパート勤務を選択しましたが、この時間の選択が自分自身を苦しめたのです。

保育園から帰ってくる子供と過ごす時間は減り、すれ違いの生活になっていきました。
その頃の私は、仕事は好きでしたが、歯科衛生士としても母親としても中途半端な自分を責めていました。
そんな働き方を続けた末、体も心も悲鳴をあげ、ついに30歳の頃退職をすることになってしまったのです。

仕事を離れた1年半。

この間にも、予期せぬ「次なる壁が私の前に立ちはだかりました」
その頃の私は出口の見えない暗いトンネルの中にいました。
何もする気が起こらなくなり最低限の家事をする以外、ソファーで横になる日が増えていきました。
ずっと仕事をしてきた私にとって、仕事から離れて襲ってきたのは社会からの孤立感だったのです。「社会の役に立っていないダメな自分」しだいにそう思うようになってしまいました。

 

専業主婦だった頃の私

<専業主婦だった頃の写真>

 


仕事と子育ての葛藤は実際に経験をしないとわからないものですね。

やがて時間と共に少し心も体も癒えた頃、元の職場に午前中だけのパートとして働くことにしました。
スタッフも増え、以前よりも、自分の希望に沿った時間の選択ができるようになっていました。
それでも子供たちが病気になると休みをもらわなければならないこともあり、思うように働けない日もあります。
申し訳ない気持ちで朝、職場に電話をします。心がいたみます。
電話の向こう側から「わかりました、大丈夫ですよ(^^)」と聞こえてくる温かい声に私は何度も救われました。

柔軟な働き方ができること。子育ての時期には重要なことですよね。

でも、休んだ分、仕事に出たときに、ちょっとした隙間の時間もムダにせずに働こうと心がけていました。
手の空いた時間におしゃべりをすることはありません。
ブラインドや窓、床のちょっとした汚れをサッと拭いたりします。率先して整理整頓やそうじをしていました。
ちょっとした心がけひとつで医院はいつもキレイを保つことができました。
職場をきれいにしていると不思議と支援・応援が広がりました。
トイレの神様と同じように、きれいにしている人を神さまは応援するようです。

子育てをひと段落した今、子育てと仕事の両立について大切なことは
①身近にサポートを受けること
②柔軟で働きやすい職場環境
③応援してもらえる自分や風土づくり
の3つだと思っています。
これを実現するには、家族、医院、そして私たち歯科衛生士の意識が変わらなければなりませんよね。
働きながら楽しく子育てができる歯科衛生士が増えるよう、私がこれまで掛けてもらった温かい言葉と応援を、贈っていこうと思います。

 

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.08.27更新

「今の職場の辞職をもって、当社は採⽤と致します。 」 2016年、私は⻭科衛⽣⼠を辞めようとしていました。


皆様、初めまして。 Jokanスクール アシスタント講師の⼯藤 彩加と申します。⻭科衛⽣⼠としてやりがいを持ち、また⽬標に向かって進み続けている9年⽬です。 そんな私が1度だけ「違う世界を⾒るのも⼀つかな」と考えたことがありました。 2016年の1⽉です。 当時の私は、⻭科衛⽣⼠の仕事が嫌になったわけでも、職場環境が嫌になったわけでもありませ ん。しかし、なんだか物⾜りない思いを抱えていました。 ただ漠然と、 “このままでいいの…?”と⻭科衛⽣⼠としての将来に霧がかかっていました。 そんな時に転職のお誘いを受けました。 職種はフルコミッションの営業職。 何故かとても惹かれ、⼊社試験を受けてみようと思ったのです。 ⼊社試験は計5回。1回⽬を合格しないと2回⽬の試験へは進めません。 ⾃分がどこまでできるのか挑戦してみたいという思いの中、試験を受けていきました。 すると、なんと最終試験までも受かったのです。 「あなたが今の職場に辞表を出すこと、これが本当の最終試験です。 そして我が社に来てください。 」 


わー。受かったのか。今の職場を辞める?⻭科衛⽣⼠を辞める? ほんとにそれでいいの? 私この仕事好きだし、辞める必要ある? けど、なんでこんなにも違う世界に惹かれるの? ⾃分⾃⾝と、とことん向き合う時間となりました。 フルコミッションの営業なんて本当に覚悟がないと続きません。 「初めてのことを1からでも、どんなに⼤変でも頑張ってみたい。」 そんな思いが湧いてきました。 それと同時に「⻭科衛⽣⼠としてもっと活躍したい」⼼の中深くに眠っていた感情にポッと⽕が ついたのです。
私が選んだ答えは「同じ“頑張る”なら私は⻭科衛⽣⼠としての道を極めたい。」でした。 ただ⾃分は夢を⼝に出す事が恥ずかしかったのです。 「⻭科衛⽣⼠として活躍したい」という⽬標を笑われないかと怖かったのです。 転職活動により、⾃分の正直な気持ちに気付き、受け⼊れることができました。 ⽬標が⾒つかったら、後は進むのみです。どんなに笑われても、這いつくばってでも⽬標に向か って進んでいこう、そんな覚悟が⽣まれました。 私の⻭科衛⽣⼠⼈⽣の新たなステージのスタートです。 “けど、何をどう頑張ったらいいんだろう?” 思い描く⽬標地点への道のりが、全くわかりません。


皆様も⽇常に置き換えると、私みたいな思いありませんか? どうしたらシャープニングができるようになるの? どうしたらSRPに⾃信が持てるの? どうしたら仕事にやりがいを持てるのだろう? ⻭科衛⽣⼠として⾼めていくにはどうしたらいいの? 何を頑張ったらいいの? どのように頑張ったらいいの?


私は⽬標に向かい1歩を歩み始めました。 それはまた次回、お話したいと思います。 最後まで⽬を通してくださり、ありがとうございます。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.08.15更新

皆様、こんにちは。
Jokanスクール講師の湊 ゆかりです。
先月のブログは、Jokanスクール入校式で私以外の受講生の皆さんのレベルの高さに驚き「私の来るところではなかった」と入校を後悔したところで終わりでした。
今月はその続きです。

後悔をして落ち込んだのですが、もう受講料の2回目までの振込みは終わっています。
「結果の出せる歯科衛生士になりたい」と決意したのに、途中で諦めるわけにはいきません。
「やっぱり、がんばろう」そう思ってレポートを作成し、研修2日目を迎えました。

まずはテスティングです。
これまでもテスティングはしていたのですが、当ててガリガリしていただけでした。
テストスティックとスケーラーを正しく持ち、フェイスの平行を保ちながらテスティングする。
言葉にするとこれだけなのですが、これが難しいのです。
「テストスティックとスケーラーの持ち方はこれで大丈夫?」「フェイスの平行性?」「「反射光?」
テスティングに続いて、シャープニング実習、近心用スケーラーのシャープニングです。
「ハンドルを一度倒して、フェイスの平行性を保ちながら起こしていく」
「どこまでハンドルを倒したらいい?」「平行性?」「起こし方はこれであっている?」
「???」
教わった通りにしているつもりですが、それがあっているかどうかが分かりません。
?ばっかりです。
疑問を抱えたまま2日目を終えました。

それから約1ヵ月後、研修3日目です。
テスティング・シャープニングともよく分からないまま、今度は遠心用のシャープニングです。
やはりあっているのかどうかわかりません。
続いて、いよいよマネキントレーニングの実習です。
ドロッピングモーションは2日目の研修で教わって、1カ月間基礎トレーニングを続けてきています。
ですが、実際にマネキンの歯牙に当てて行うと、やはり「???」
自分のしていることがあっているかどうかが分からないのです。
もちろん上間校長をはじめ、講師の先生方はマンツーマンに近い形で何度も教えてくださっています。
でも感覚がつかめない、分からないが積み重なっていきます。

研修4日目、5日目と進んでいきます。
シャープニングはなかなかシャープな刃をつけることができなくて、何度も研ぐのですぐに細くなってしまいます。
マネキントレーニングも感覚がつかめないまま、新しい部位に進んでいきました。
「なんとか、みんなについていきたい」その一心でひたすらトレーニングを続けました。
私のトレーニング量は他の受講生と比べてかなり多かったようです。

さらに研修が進み、研修8日目です。

 blog6

 研修8日目の時の私の手の写真です。

指が反っているのがお分かりになりますでしょうか。
この手では歯石は取れません。
Jokanスクールの研修は12回です。
あと4回しかありません。
8カ月、ひたすらトレーニングをしたにもかかわらず、把持力のつかない私の手
「トレーニングを続けるしかない」そう思ってトレーニングを続けます。

さらに研修は進み、12日目最後の研修です。
トレーニングを続けたにもかかわらず、上の写真とほとんど変わらないまま、ドロッピングモーションの感覚すら、つかめないまま最後の研修日を迎えました。
私の手を見ての、上間校長の言葉です。
「今回は合格を見送りませんか。これ以上トレーニングを増やしてはいけませんよ。手を傷めてしまいます。」
私を手と気持ちを気遣っての、上間校長の言葉でした。
最終試験までもう3週間しかありません。
「今回は合格を諦めよう」
私は、そう思って最後の研修を終えました。

今回の投稿はここまでで、また次回に続きます。
分からない、できない、今回はこればっかりの内容になってしまいました。
これだけ読むと辛そうですが、そればかりではありませんでした。
私は26期生です。26期生は私を含めて5人のグループでした。
一年間励まし合って、一緒にがんばってきた同志です。
26期生の仲間とは今も交流が続いています。
時々集まって、近況報告をしています。
26期生の仲間がいてくれたから、分からなくてもできなくても一年間がんばり抜くことができました。26期生のみんな、本当にありがとう!!感謝です!
Jokanスクールを受講することで、素敵な出会いがありました。
一人ではがんばれなくても、支え合う仲間がいればがんばれます。
Jokanスクールの研修は確かに大変ですが、それだけではありません。
仲間との出会いや多くの学びを得ることができます。
一年間がんばったことは、決して無駄にはなりません。自分の財産になります。

前回に引き続き情けない私でしたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回は盛り返しますので、これに懲りずにお読みいただけると嬉しいです。
次回は受講生時代②最終試験そして合格発表までです。

 

 

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.08.06更新

こんにちは。Jokanスクール講師の中村和恵です。

歯科衛生士不足の今、専門学校の学生はひっぱりだこですね。
皆さんの医院では実習に来た学生にどんなことを教えていますか?

「歯科衛生士を離職させないために実習生に教えること」について

私が学生だった頃のエピソードを交えてご紹介します。

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専門学校時代の私
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専門学校時代のお話ですが2年間、とある歯科医院で臨床実習をしました。
資格を取るまで何もさせてもらえない歯科医院でした。
同級生は他の歯科医院で、色々な治療の実習をさせてもらえるのに、私は掃除や器具の
準備や片付け、在庫管理や補充などばかりでした。
同級生とどんどん差がついていくことに焦りを感じました。
実習先の先生は、とても細かくチェックをします。
朝は準備や掃除の1つ1つの項目にチェックシートがあり、毎朝全てチェックします。
在庫管理にもチェックシートがあり、歯を削るバーの1本1本までチェックされるのです。
不備があると院長室に呼ばれ指導を受けます。
実習中、出来ない自分が悔しくて泣くこともあり、先輩が励ましてくれることもありました。

しかし、その時の先生には仕事を習慣化することを教わったのと同時に、
「社会人として仕事に向き合う姿勢」についても丁寧に教えていただきました。

何より私が教わった最も大切なこととは、“仕事を通しての喜びや楽しさ、やりがいの見つけ方”についてでした。

そして「人から信頼され、より必要とされる人材になりなさい」と
何度となく先生から言われました。

教わったこと全てが繋がっていると気付いたのは、働き始めてからでした。

もしも、実習生だった頃に、“仕事を通しての生きがいの見つけ方”を教わらずに、患者さんに向き合い続けていたら、仕事の楽しさや喜びを感じながら、29年間歯科衛生士の仕事を続けられなかったと思います。

なぜなら、仕事に誇りを持てず患者さんの不安に寄り添うこともできなかったでしょうし、
苦しいことから逃げ出していたかもしれません。
それでは患者さんにも先生にも信頼されることはありません。

それくらい、仕事に向き合う姿勢は大切なのです。

1つ1つ丁寧に実習先で教えていただいた先生とのノートは、今も大切に持っています。

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基礎的な知識はもちろん、社会人としての心構えなど沢山のことを教えて頂いたことは、
卒業してから改めて感謝できるようになりました。

厳しいからこそ、土台となる基礎が固められる。基礎が固まれば仕事も出来るようになり
患者さまや先生、スタッフからの信頼も得られ、自らも誇りを持って日々の業務に向き合え
るようになるのです。

学生時代に厳しくして頂けたことは私の宝物になりました。
基礎が甘いと、何を積み上げても崩れてしまいます。
本当にその人の将来を考えるなら、厳しさも必要だと考えています。

まとめますと、楽しさや、やりがいを見つけられずに離職しないようにするには、仕事を
通じて技術と人間性を磨き、歯科衛生士として患者さんから信頼されることが大切だと教
えてあげることです。

最後になりますが、専門的な知識やスキルと同時に、信頼される歯科衛生士になるために必
要不可欠な3つのポイントは「あいさつ」「身だしなみ」「言葉遣い」です。

どれも社会人としては当たり前のことです。その当たり前のこともきちんと教えてあげる
ことが大切なのです。
何もわからなかった私に、それを教えてくれた当時の先生に感謝の思いを馳せながら、私自
身もその意思を受け継ぎ、日々受講生に向き合っております。

お読みいただきありがとうございます。

中村和恵

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.07.25更新

皆様、初めまして。
Jokanスクール アシスタント講師の田村 愛と申します。
歯科衛生士7年目になり、今年度よりアシスタント講師を務めております。

私がJokanスクールを受講したのは、歯科衛生士4年目の頃です。

Jokanスクールを受講する前には、単発で行われているSRPのセミナーには何度か受講していました。
しかし、限られたセミナー時間の中で、シャープニング・テスティング・SRP…と全ての知識・技術を消化することができませんでした。
今振り返ると、わかったつもりになっていたのだろうと思います。
あの頃の私は自分の仕事に全く自信が持てず、どうすれば良いのだろうと悩んでいました。

そんなとき、院長の勧めでJokanスクールの存在を知りました。
‘日本一厳しい’という言葉をホームページで見つけ、少し尻込みしそうになりましたが、「治せる歯科衛生士になりたい」 「自信を持って仕事がしたい」 という気持ちを胸に受講を決意しました。

Jokanスクールでの1年間は私の歯科衛生士歴の中で、最も自分と向き合った時間でした。
思うように動かない手にもどかしく思うこともありましたが、上間校長に「頑張れる時に頑張ることができるのは幸せなこと」というお言葉をもらい、「よし!頑張ろう!」と思ったことを今でもはっきり覚えています。
また、同じような志を持つ仲間と出逢えたことも私にとっては大きな宝になりました。

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私が思うJokanスクールの魅力は人間力を高めることができるところです。
研修時には毎回’上間トーク’があります。
上間先生の様々なお話をお聴きする中で、自分自身を振り返り、感じ、考える時間が増えました。
この時間こそが、それぞれの受講生の心を育てるのだと思います。


Jokanスクールを卒業してからの私は、以前よりも自信を持って仕事ができるようになりました。自信がつくと、患者さんとも積極的に向き合うことができるようになりました。
すると、共に歯周治療に取り組む患者さんも増えてきたのです。

私は今、「患者さんに寄り添うことができる、治せる歯科衛生士」でありたいと思っています。

 

このブログを読んで下さっている、受講を悩んでいる皆様。
今、どのような想いでいらっしゃいますか?
「ホームページを見ていると、レポートなどあって大変そうだ」
「研修についていけるのだろうか」

色々な想いが皆様の中にあるかもしれません。

新しい一歩を踏み出すときはとても不安ですよね。
もちろん、私もその1人でした。

勇気を出して一歩踏み出してみると、様々なことが動きはじめました。
動きはじめると、見える景色を変わってきました。


今年度からは私も新しい一歩を踏み出し、アシスタント講師となりました。
何事も始まりは小さな一歩なのかもしれません。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.07.17更新

皆様、はじめまして。
Jokanスクール講師の湊ゆかりと申します。
私も中村先生と同じくJokanスクールの講師となり5年が経ちました。

まずは自己紹介を致します。
香川県高松市在住
常勤歯科衛生士として地元の歯科医院に勤務
中三の長男と二人暮らし(シングルマザーです)
年齢:49歳

今回は、私のJokanスクールとの出会いを書かせていただきます。

私は、1989年に専門学校を卒業し、歯科医院で11年程アシスタント業務をして過ごしていました。その後4年くらいのブランクを経て歯科衛生士として復帰しました。
復帰した医院で、初めて担当制で患者さんの歯周治療を行うことになりました。
アシスタント業務しかしたことのない私は当然、SRPなんてしたことはありません。歯肉縁下を触るのは初めてです。
その医院では、私以外に常勤歯科衛生士1名、パート歯科衛生士が2名担当制で歯周治療を行っていたのですが、みんな自己流でした。
当然、歯周ポケットは浅くなりません。これでは患者さんに申し訳ないと思い、研修をいくつか受講したのですが、思うような結果は出せず、悩んでいました。

そんな時に(今から9年前)、歯科雑誌のJokanスクール受講生の募集記事を見つけました。

「1年コース」「マンツーマントレーニング」
「分かって出来るをテーマに研修」
これなら私でも結果が出せるようになるかもしれない、そう思い受講を決意しました。

その当時、長男は5歳まだ、手のかかる時期でした。
経済的にも決してゆとりのある状態ではありませんでしたが、「このままでは担当患者さんに申し訳ない」「結果の出せる歯科衛生士になりたい」その一心で受講を決意しました。
(入学金・受講料は上間校長とその当時の主催者リンケージ藤波さんのご厚意により、5回の分割払いとさせていただきました。)

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2010年1月10日、ホテル日航倉敷。
「きっと私も分かってできるようになれる」
「Jokanスクールってどんな研修をするんだろう」
期待と不安を胸に会場にむかいました。
方向音痴の私ですが、何とか会場のホテルに到着。
受付を終えて、自分のネームの置かれた席に座りました。
周りは知らない人ばかり。
「やっぱり、若い人が多いなあ。」「私についていけるのだろうか。」
前年度の修了式が終わり、2010年の入校式が始まりました。
その当時は、入校式でステージに立ち、受講生が一人一人挨拶をすることになっていましたが、私はその場で立ち上がり、ひと言自己紹介をすればいいと思っていました。
ところがです。
その場ではなく、ステージに一人一人立っての挨拶、しかもひと言ではなく、皆さん受講に対する想いをスピーチされました。
私はひと言の挨拶しか考えていませんでした。私、アドリブはききません。
どうしよう。
結局、私の挨拶はひと言で終わりました。
取り残された感、いっぱいです。

入校式終わっての、懇親会、ここでも私「どうしよう」でした。
私以外の受講生の皆さんは、上間校長や講師の先生方と積極的に名刺交換をして笑顔でお話をしています。
私は上間校長に、一言ご挨拶をするので精一杯。
後は壁際で固まっていました。

入校式を終えての感想は「私の来るところではなかった」です。

私のJokanスクールとの出会い編、ここまでです。
ここまでお読みいただいて、ありがとうございました。

ここまで読まれてお分かりのように、私、弱みだらけです。でも諦めないんです。これが私の強みでしょうか。
こんな私がJokanスクールの講師になるとは、人生、本当に分かりませんね。

次回は1ヵ月後、「Jokanスクール受講生時代」の予定です。
次回もお読みいただけると幸いです。

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

2018.07.05更新

はじめまして。


Jokanスクール講師の中村和恵と申します。


当校は、開校から15周年を迎えこれまで350人以上の歯科衛生士が当スクールを卒業しています。

私は5年間、当校の講師を勤めさせていただき、170人以上の歯科衛生士育成に関わってきました。

歯科衛生士学校では技術的な実習が少ないため、SRPなど歯周治療に不安を感じる歯科衛生士が少なくありません。
(※SRPとは・・歯茎の中の歯の根面についた歯石を取る歯周病の治療法のひとつ) 


又、自己流のSRPを続け、「これで本当にいいのだろうか」と思っている人も多いです。

他ならぬ以前の私もそんな不安を抱えていた一人なのです。


今日はSRP技術に不安のある方や歯科衛生士の在り方について、私の経験をもとにお話をしたいと思います。

私はこれまで29年間で延べ4万5千人以上の治療を行ってきました。

今でこそ、患者さまが麻酔無しでも治療中に眠ってしまう程の施術ができます。

ただそこまで行き着くには、少しつらい思いもしました。

 

~歯科衛生士になった後に待っていた試練~


資格を取得し、晴れて歯科衛生士になった私に試練が待っていました。


地元の歯科医院に勤務したのですが、歯科衛生士が私しかいないのです。
一日80人以上の患者さまが通院する医院で、虫歯の治療ばかりをグルグルとこなしていく、そんな毎日でした。

誰に教わるでもなく、見様見真似で仕事を覚えていきました。

しかし、歯石の取り方、患者さまへの関わり方など、先輩の歯科衛生士がいないことで誰にも相談できない不安が募りました。

それでも毎日毎日、多くの患者さんを一生懸命こなしていくことに、やりがいを見出していきました。

 

7年の月日が流れ、結婚や出産を経験し、パート勤務としながらも仕事を続けて参りました。

30代になった頃、院長が通っていたセミナーの講師をしていた先生の医院に、院長と私を含めた歯科衛生士4人で見学に行きました。

私は、そこで働く歯科衛生士の仕事と、自分たちがしている仕事のレベルが全然違うことに衝撃を受けました。

「私は今まで何をやっていたのだろう」

とても情けなく、そして悔しい気持ちになりました。

そこの歯科医院での歯科衛生士の働き方は、専門職として1つ1つの仕事の仕組みが確立されており、「医院を改革して同じようなレベルの仕事をしていきたい!」

と考えるようになったのです。

 

~私の全てを変えてくれたJokanスクールとの出会い~


何か私にできることはないかと、インターネットで歯科衛生士の研修を探しました。

そこで医院に出向いて歯科衛生士の指導を行っている人がいることを知りました。

それが「Jokanスクール」との出会いでした。

そして院内研修に来て貰うことを目的に一年間の研修がスタートしました。

一年間の研修は、大変というよりも充実感のほうが大きく、毎回の受講が楽しみでもありました。

私よりも若い人ばかりで、沢山の刺激を受けました。

毎回のレポート提出、毎日のトレーニング、プレゼン作成、テスト勉強・・・。


仕事も家事もおろそかにしないと自分に約束をしていたので、
時間を有効に使うためメリハリをつけた生活をするようにしました。


修了時には試験があり無事合格となりました。

更には最優秀賞の表彰を受けることもできました。


賞があることすら知らず、最優秀賞に選ばれた時には、嬉しい気持ちよりも、どうして私が・・と、戸惑いました。


しかし、その賞を頂いたことが私のよいプレッシャーにもなったように思います。


次の一歩を踏み出さなければと、
考えるようになりました。


指導者になりたかった訳ではありませんが、
自分自身の勉強のためと私が前に進んでいかないと後輩も付いてこないと考え、
指導者養成コースに進み今があります。


Jokanスクールに携わるようになってからというもの、私は歯科衛生士としての在り方について多くを学びました。
カリキュラムの中にある「上間トーク」の時間が何より私は好きでした。


私自身も当スクールの講師であると同時に現役の歯科衛生士です。


日々の業務の中で、歯周病に悩む患者さまを多く見てきました。

患者さまを救うためには何をすればよいのかを考える毎日です。


歯周病治療・予防の先進国スウェーデン・イエテボリ大学歯周病科の研修に参加し治療技術を学びに行ったこともあります。

全国の歯科衛生士資格保有者の中で0.85%しか取得していない歯周病を改善できる歯科衛生士として日本歯周病学会に認定を受けました。


中~重度の歯周病を改善へ導くスキルも身につけています。


それでも私一人が救える患者さまには限りがあります。


そこで私はJokanスクールの講師の仕事を通じ、歯周病を改善できる歯科衛生士を育成しようと心に決めたのです。

私の理想とする社会は、子供の頃から定期的な歯のメンテナンスを受ける人が増え、生涯自分の歯で食べられる人に満ち溢れる社会です。

最後になりますが、
これまでの私の経験から、
歯科衛生士にこれからなろうとする方や自己流で身につけたSRP技術に
不安のある方に伝えたいことがあります。


下記の3つの環境に身をおけば、不安から解消されます。

1、臨床に裏付けされた技術やメソッドがあるところ。

2、歯科衛生士の在り方を教えてくれるところ。

3、自分の職場にはいない志の高い歯科衛生士と共に学べるところ。

以上の3つです。


上間スクールはこの3つが揃ったスクールだと私は思っています。


その根拠として、歯科衛生士の研修先にJ okanスクールを薦めて下さる先生が多いからです。

この記事を読んで、不安なことやわからないことがあったらいつでも連絡をくださいね。
(お問い合わせフォームよりお待ちしております!)


お会いできるの日を楽しみにしています。


講師 中村和恵

2018年入校式にて(15周年)

投稿者: 一般社団法人Jokanスクール

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